祝!『ももいろクローバーZ / Team Diamond Four』結成
2018年の5月27日未明です。
5月22日と23日のことを、ちょっと書いておきたくなって、また久しぶりに書きました。
5月23日。かつて僕が「ポンコツ4人娘」と書いた、ももいろクローバーZの残りが、「Team Diamond Four」として見事に羽ばたきました。
これは、全く予想を超えたことで、正直驚いています。
「残り」と書きましたが、それは僕が言ったことではなく、23日の、おそらく後世まで語り継がれるだろうあのライブ『DAY2』の最後に、玉井メンバーが語った言葉です。「この4人が残った」と。
このライブの最後の最後に4人のメンバーがのこしたスピーチは、その正直さと、その悲壮感と、そしてそれを乗り越えてスタートラインに立てた自信とで、人々の心に残ると思います。モノノフは、少しだけ、彼女たちの役に立ったようです。そして、彼女たちは、モノノフを大いに支えられたようです。「世界のももクロNo1」というファンの声の木霊と、それに答えるようなれにちゃんの「世界のモノノフNo1」という叫びの交歓は、僕の涙腺を壊しました。
有安杏果というボーカリストは、『ももいろクローバーZ』というアイドルグループには不可欠な存在でした。
その彼女を失って、歌えなくなる歌、つまり封印曲は沢山出るだろうことを、僕も覚悟していました。
しかし、その当たり前のこと、常識的なことに、彼女たちは敢然と立ち向かっていた。
そして、彼女たちを支えるスタッフチーム一丸となって、そこに立ち向かっていた。
伝説となった『ももいろクローバーZ 10th Anniversary The Diamond Four -in 桃響導夢-』。
『DAY1』はそのことを予感させるプレリュードでした。
まず、歌えないはずの『Z伝説』を新しい楽曲として再生しました。確かに楽曲としては少し無理がある。でも、『Blue!(あっ)』に続き、『Green!(おぉ)』を加えた新バージョンは、有安杏果を失ったことを正面から受け止めるという覚悟の欠片でもありました。
ここから、次々と有安杏果が居ないももクロの挑戦が始まりました。
メドレーでは、封印を覚悟していた『words of the mind』が僅かですが流れました。
この時です。ふと、封印曲なんて一つも残さないつもりなのではないか、と感じたのは。
『サンタさん』を始め、メドレーでは、有安のパートを巧妙に避けていました。しかし、ここでメドレーに入れたということは、残り物のポンコツ4人娘がこれからも歌うということの宣言でもあります。
『デコレーション』では、あの「自惚れるなよ、ユニバース!」を高城メンバーが高らかに唱えました。僕は涙腺が崩壊しましたが、僕の斜め前にいた推され隊推しのおじさんが号泣するもんだから、それが自分の涙なのか、おじさんからのもらい泣きなのかどうかよくわかっていません。
『灰とダイヤモンド』では、あの有安のパートは佐々木プロが歌い上げました。まだちょっと不安定だけどね。でも、あーりんならいずれできると確信しました。
こうなると、当然、この、有安ロスを乗り越えるという一大事は『ゴリラパンチ』を期待せざるを得ない。
正直、後半はひたすら『ゴリラパンチ』を待ちわびて終わった『DAY1』でした。
その日のTwitterには『いつか聞ける日が来るといい』と書きました。
その日が、翌日だとは知らずに。
『DAY2』のクライマックスは、まさにその時でした。
終盤にさしかかろうかという時、舞台が暗転から、舞台中央に一人現れたあーりんこと佐々木プロへのピンスポットに変わりました。
静寂。
そう、長いような、短いような、不思議な静寂。
あーりんは、客席に向かって、挑むような、徴発するような目線を向けている。ドヤ顔?そう、ドヤ顔です。
モノノフどもは、何かを感じている。
僕のまわりの観客は誰もが『DAY1』参戦組で、そのせいもあったのでしょうが、何かが起きるのだと感じている。
何か?
120曲を聴かせきった(と玉井メンバーは主張しているところの)『DAY1』でやり残したものはなかったはず。しかし、そこには欠けていたピースが一つだけあった。
しかし、その曲は聴けないはずの楽曲だった。いや、少なくとも、今は。
出るのか?
固唾を呑んだモノノフたちに、佐々木メンバーは目線で答えます。
「やるよ」、と。
静寂の中の、駆け引き。
「<あれ>か?やるのか?」とあーりんに無言で問いただすモノノフたち。
「やるんだよ。わからないのか?準備できてるのか?」とモノノフを徴発する佐々木メンバー。
ノーイントロで入る最初のフレーズと伴奏が本当に音になった時、
静寂が、歓喜に変わった。
この時、『ももいろクローバーZ』というグループの残骸の中から、『Team Diamond Four』というユニットが羽ばたいたわけです。
『DAY2』において、見事に『Team Diamond Four』が生まれた。
それは、早見メンバーが脱退した時、『ももいろクローバー』が『ももいろクローバーZ』に変わったこととは異なり、
『ももいろクローバーZ』という殻を残したまま、そこから4人のユニットが生まれる構図になっている。
大人の都合もあるんだろうけれど、そこは何より、『ももいろクローバーZ』を単純に過去にはしないしできないという決意の表れだったのでしょう。
過去を認めて、今が過去と同じではないことも受け止めて、新しい、そして更に素晴らしいものをそこに積み重ねていく覚悟。
まさに『Team Diamond Fourの覚悟』でした。
多くの人たちが、多くのネットメディアがこの歓喜を伝えているので、僕からはこのくらいで。
でも、一つ言えることは、彼女たちは『持っている』。
新曲『クローバーとダイヤモンド』は、かつての『Z伝説』同様、そのタイトルが示唆するように、新しい『TDF』のスタートソングとなっていますが、実に上手い。そして、曲も歌詞もよい。
伏兵『笑一笑』は、アニメ映画の主題歌ながら、今、MCZ/TDFが歌うべき楽しい佳作に十分仕上がっている。
こういう危機の時に、よい楽曲を手に入れられる彼女たちは、強い。スタッフチームの皆さんの力量と苦労のおかげとわかってはいるけれど、とにかく、MCZ/TDFはやはり『持っている』。
ここまでの苦労が4人にとっても不安との戦いだったことは、『DAY2』最後のスピーチの中で、百田リーダーが意外なほど素直に口に出してくれたことでよくわかりました。あれほど、不安や困惑を口にしてくれることはもうないでしょう。でも、それを乗り越えた瞬間だったからこそ、口がすべったのかもしれません。
そう、乗り越えた。
『ももいろクローバーZ』の、有安杏果を欠いた「ポンコツ4人娘」は、『ももいろクローバーZ・Team Diamond Four』として見事に乗り越えた。
佐々木メンバーのゴリラっぷりは、まだ杏果の声には敵わない。
高城メンバーの詠唱は、まだ有安の声には敵わない。
百田リーダーの声だって、有安のパートを継ぐにはちょっと高すぎだろう。
玉井メンバー...も、ちゃんと有安の穴埋めに協力しろよ(笑)
いずれにせよ、皆が協力し合って有安の穴を埋めている。
その結果、『行くぜっ!怪盗少女 -ZZ ver.-』では、これまでコールが入れられなかった高城メンバーにちゃんとコールが入るようになり、『Z ver』よりももっとバランスが改善されるということにもなっている。
すでに(一部は)『ももいろクローバーZ』時代を越えてるんじゃないか。
ここから、『MCZ/TDF』の挑戦が始まります。
世界のももクロですから、No1と言える挑戦をし続けるでしょう。
その世界のももクロちゃんが「世界のNo1」と称えるモノノフですから、彼女たちをNo1といえる支援をし続けるでしょう。
これからの局面、恋愛も結婚も出産もなんでもありえます。
その全てを支えられるモノノフでありたい。
そして、そのモノノフと支え合えるももクロでいてほしいと思いますし、それができるももクロだと思うのです。
2018年5月23日。『Team Diamond Four』結成、おめでとうございます。
ええ、ついていきますよ。これからも、ね。