北京で見つけた変なもの。
で、昨日北京から帰ったわけですが、あまりにも面白いものがいくつかあったので、掲載。
1.長尾理論
北京の本屋で見つけた一コマ。
最近、長尾理論というのがでている。長尾って、日本人かなぁ?(外国では有名だが、日本では無名という日本人はけっこういるので)と思っていたら・・・
「ロングテール」かい!
でも、日本でも「長尾理論」っていうほうがいいよな。ユビキタスやらコンテンツやら新語でブームを作ってお金を浪費するゲームを続けるのを見るのもちょっと疲れた身としては、思うのだった*1。
2.日本化
同じ本屋で見つけたもの。
各民族の衣装の着せ替え人形って・・・
ここまでアニメ絵かい!
すでにこれを日本化というのは意味がないことだとわかっている。これがアジアのスタンダードになった以上、その由来を問う必要はあるまい。わかってはいるが、ここまでとは・・・
3.それでいいのかイスラム教徒
王府井大街で見かけた一コマ。
てっぺんを見てほしい。そう、ここは北京ムスリム会館、もともとモンゴル帝国の首都だった北京*2に数多いイスラム教徒の中心である。って・・・
テナントはカラオケパブかい!
世の中ゼニや!という気持ちは分からなくもないが、ここまでさばけていると、さすが都市と商人の文化を基盤に生まれた先進宗教と感心するやら、せめて教義に反しない*3テナントを選ぶくらいのことはしろよと嘆息するやら。
4.結果主語構文
北京の首都国際空港で見かけた一コマ。
さすが按摩の国、ここ北京の空港にも按摩屋がある。って・・・
治療してある客は、おまえの店には入らないぞ!
そこで思い出したのが、結果主語構文。本来ならある事柄の結果として生じるものが、その事柄そのものの描写の中に前もって登場しちゃうと言うやつ。例えば、「お湯を沸かす」ってやつ(本来は「水を湧かしてお湯にする」と言わなければおかしい)のことですね。・・・それとも違う気がする。
このビミョーさ、何とかしてください。できれば、オリンピックの前に。
こうした日々の発見を、とりあえず、前進と呼ぼう。(^_^;)
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*1:言葉のゲームで予算獲得を狙うことが、しばしば行われます。何か新しい技術や考え方が自分たちを劇的に救ってくれる、という、他力本願の変種神風思想は健在です。問題は、それで何をどう変えられるかという目測がたたないことです。でも、お金を取る人達はその方がいいのです。なんてったって、そんなことをしたら、目標を達成するというやっかいな義務を負うことになるからです。
*2:現在の北京は、元朝の首都、大都をベースにしている。モンゴル帝国はモンケあたりから分裂を始めるが、いちおう、フビライが帝国全体の宗主国の地位を主張しているので、元朝の首都は連邦首都、つまりモンゴル帝国全体の首都といえる、と思うのだ。
*3:聖クルアーンにおいてアルコール一般の摂取が禁止されているかどうかは議論があるところだ。いちおう、スンナ派の正当四法学派はそういっているが、シーア派やその他の分派の中には異論もある。でも、確か、中国のムスリムってスンナ派(ハナフィー派)だったような気が・・・