まずは講義計画の最新バージョン、アップじゃ

 金曜日はおつかれ。当日、学生からいくつかリクエストがあったので、それにこたえるという意味も込めて、講義計画をヴァージョンアップしました。それでは、金曜日にお会いしましょう。



         メディアコム講義計画 rev.2


第1話(4/15) ガイダンス〜コンテンツを巡る産業と経済のメインフレーム
 1 自己紹介
 2 コンテンツ商品の生産と流通と消費
 3 コンテンツ財の経済学のフレームワーク
 4 コンテンツ産業の制度フレームワーク
 5 この授業でやること


第2話(4/22) 早わかり:一般コンテンツ産業理論(その1)
 1 個別産業モデル解剖:映画、出版、テレビ
 2 コンテンツの流通産業とその機能
 3 個別産業分析:邦画の衰退と再生
 4 個別産業分析:出版クラッシュと流通構造調整問題
 5 資金リスク、流通構造、産業安定性


第3話(5/13) 早わかり:一般コンテンツ産業理論(その2)
 1 コンテンツ制作の資金調達と広告代理店の機能
 2 個別産業分析:テレビアニメの産業組織論
 3 個別産業分析:アニメ産業の展開〜バンダイの戦略を読む
 4 コンテンツ産業と競争政策
 5 産業構造転換と新市場開拓戦略


第4話(5/20) キャラクター産業としてのアイドル産業理論
 1 イメージ財の位置づけ
 2 個別産業分析:映像産業部門の構造調整過程とアイドル歌手
 3 需要心理の変化とビジネスモデル:花の中三トリオからモー娘。
 4 アイドル産業の一般戦略モデル
 5 アイドル産業の新戦略モデル〜セントフォースの戦略を考える


第5話(5/27) 文化的価値と経済的価値〜コンテンツにまつわる価値二元論と一元論
 1 文化政策の理論〜文化庁の施策分析
 2 “経済的価値”の背景〜交換理論の展開
 3 文化的価値と経済的価値の決定構造比較
 4 「よい」とはどういうことか?〜貴族制と民主制、権力の所在
 5 文化政策の新たな方向と映画支援策の新展開


第6話(6/03) コンテンツ商品の経済学とデジタル技術
 1 個別産業分析:音楽産業の停滞とレコード・CD転換の「失敗」
 2 商品形態と価格決定〜価格の「意味」を考える
 3 技術発展と産業形態の変遷〜音楽産業を例にとって
 4 デジタル化されたコンテンツの“売買”はパンドラの箱
 5 デジタル化されたコンテンツが開く新たな市場


第7話(6/10) コンテンツ産業のビジネスモデル再論〜メジャー型とインディーズ型
 1 ポスト流通路独占時代における流通産業の機能論
 2 ニューミュージックの台頭に見る嗜好多様化時代のビジネス戦略
 3 インディーズ型ビジネスモデル〜vsメジャー?
 4 コミュニティの功罪〜戦略的設定は可能か
 5 インディーズを支えるもう一つのメジャービジネスの力学


第8話(6/17) 再生産を支える産業基盤としての法制度概論
 1 知的財産権の機能
 2 コンテンツ商品の性格と知的財産権の性質
 3 著作権法〜隣接権過剰保護が生む契約問題
 4 独占禁止法再販制度と委託販売制度、その功罪
 5 肖像の法的保護〜拡大するキャラクター産業への対応


第9話(6/24) 再生産を支える産業基盤としての著作権法の矛盾とその解決法
 1 デジタルコンテンツの利用形態
 2 事例分析:中古ゲーム訴訟に見るメディア売買主義の限界
 3 事例分析:「講談社コミケ宣言」に見る協業的生産の環境整備
 4 事例分析:「電車男」に見る法律関係確定と契約自由主義の両立
 5 死蔵抑制と透明性を同時に実現する価格決定システムは可能か
 6 ギコネコとコモンズ〜著作権法体系はデジタル時代に整合できるか


第10話(7/01) デジタルネットワーク流通を巡る力学
 1 個別産業分析:iTunesMusicStoreの成立過程に見る力学
 2 個別産業分析:停滞するデジタルシネマ〜日米と欧中
 3 テレビ番組のネットワーク配信〜錯綜する戦略
 4 ネットゲームに込められたゲームベンダーの戦略
 5 事例分析:ライブドアvsCX問題を産業社会の力学として読む
 6 ビジネスモデル〜鍵を握る広告代理店の舵取り


第11話(7/08) デジタルネットワークの消費心理とビジネスモデル
 1 デジタルネット時代の流通産業の機能とは何か
 2 ダイナミックな出来事をプロデュースすると言うこと
 3 アイドルからスターへ、平等社会の終焉の受け容れ方
 4 デジタルコンテンツのコストと外部経済効果の連結方法
 5 アフィリエイト、プロモーション調査、そして個人情報保護


最終話(7/15) デジタル環境のコンテンツ産業はどこへ行く
 1 デジタルネットワーク上でコンテンツ産業は成立可能か
 2 コンテンツ産業の構造的力学変化
 3 産業政策的誘導の可能性と限界
 4 ビジネスモデルイノベーターはどう動く?
 5 鍵を握るハードウェア産業


補論 非貨幣的経済とビジネスアライアンス
 1 貨幣量と価値量
 2 コンテンツ産業に見るコミュニケーションとしての経済行為
 3 プロデューサの真の仕事〜クリエイティブと金融業の調停人
 4 ギョーカイのビジネスアライアンスの意味と貨幣経済的効果
 5 証券化万能主義を越えて多元貨幣政策へ

              以上