日々是雑感

 日々、自らの手のひらの狭さに突然自分で気が付いて、唖然とすることがある。これと闘うのが男だね・・・。最近まで少し「組織に隷属しすぎたな」と反省。僕なりに、もう一度、組織と僕自身とのいい関係を作るために、頑張ります。




話題、1。中国帰りとしてかなりショックな中国での反日運動は、町村外相vs?家センに至っても結論はでない。でないんだよね〜、この話は。そもそもネットの力によって日中両国の<国内向け発言>と<国外向け発言>の切り分けが不可能になって、お互いの政府が<大人の対応>ができなくなったことが原因だから。この環境の中では、周恩来田中角栄だって合意はできんわ。
 そもそも<大国>の面倒さは、(1)国内事情で外政を動かすこと、(2)自分が如何に大きいかを自分自身がわかっていないこと、という二点になる。これは米国でも、中国でも*1、日本でもかわらない*2。日本と中国双方に共通する問題は「被害者(苦難者)意識」である。そう思って、自分を甘やかす方が楽なんだろう。しかし大国同士の「どっちが被害者」争いは、より多くの小国から見ればへそで茶を沸かす話だ。「被害者意識」教育が、自分への甘えの連鎖を起こさないことを祈るばかりだ。
 ただ、原因究明はさておき、今回感じたことは、日本の国民共同体も<パラダイス的世界観>*3が無くなって普通の国民共同体になったんだなぁということ。中国は、そこまで日本をすでに追い込んでいるわけ。そこでいわゆる親中派が中国の事情を慮って訳知りのことを言っても、日本国民共同体には通じないだろうなぁと思う。中国には、当たり前の要求を突きつけた上で、その解決法は中国自身に求めることしかないのだろう。
 <感情論>をぶつけてはいけないことが市民としての当然のマナーであることは、中国でも変わらないと思う。21世紀の発展期に入った中国人は、もう不文明*4的ではいけない。


話題、2。ライブドアとフジテレビの提携の話。ホリエもんはにこにこ笑っちゃいるが、この話はどうしてもライブドアのキャッシュアウトに見える。日枝さんは、私の切なる願いどおりホリエもんと握手をしたわけだが、二人の握った手の中にあるのがいくばくか*5の現金だけだったとしたら、ビジネスマンとしてはともかく、時代のねじ巻きとしてはお笑いぐさである。
 「手の中」にあるのは現金だけ?そう、全ての懸念は、金銭的解決はほぼ完了したのに、両者の提携事業の具体化は先送りされたことにある。金銭的関係、株の処分云々は、交渉を進めるための梃子だったはずだ。裏返せば、金銭的関係の整理ができた段階で、提携事業交渉の大枠は終わっているはずだ。これを発表できない理由がなにか無い限り、もう一段裏読みすれば、そこには何もないのではないか?と読む人は多いわけだ。今回資金的負担を両者ともある程度負ったわけだが、その分は将来利益で生まなくてはならない*6というのに・・・。
 ウォッチャーの全ての意見は一致する。「第二の開局」(日枝・CX会長*7)で「何」が出てくるのか、それが問題だ。
 まかりまちがって、ここで得たキャッシュを使って今度は芸能プロダクション買収とか映画会社買収と来るなら・・・。その善し悪しは、私はわからない。僕は、金融資本が産業資本的振る舞いをする*8ためには、それなりのノウ・ハウや身のわきまえ方があると思う。それがホリエもんにできるか、能力的にというだけでなく、CXというメディア連合の片棒という立場でそれが可能化という立場的な理由も含めて、僕は少々不安に思うところもあるが・・・。
 まぁ、頑張ってホリエもんには「第3のおニャン子クラブ*9をやって貰いましょう。


話題、3。あまり話題にはなってないけど、こっそりAdobeMacromediaが企業合併しましたね。なにげにMS並に強力だなぁと思う。




 それはそうと、巷ではどういう評価かしらないが、おそらくは史上最も無愛想な目をしたマスコットキャラであるモリゾーって、なにげに凄いと思う。

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*1:世界人口の20%を占めているとか、19世紀までの大先進国としてアジア中の国を圧迫していくつもの民族を併合して複合民族・漢民族を生み出したこと、なーんてこともおかまいなしだというのは中国の歴史教科書を見れば明らかです。だいたいだね、大国が単純<被害者>である、なんてわけがない。

*2:世界のGDPの10%を占めていること、アジアでの非中国勢力としてはここ二百年の歴史では最大の存在感を誇ること、なーんてことはおかまいなしだということは、バブル前後の経済運営や教科書の表記ぶりを見ても明らかである。多分、欧米との関係で歴史を見るから、自分はいつまでもキャッチアッパーに見えるんだろうね。

*3:頑張って成果をあげれば、時と共に欲しいものは手に入るという世界観。この「頑張る」というのがどういうことか、というのがややくせものであるのだが。

*4:「文明」というのは、日本語で言えば「スマート」とか「見苦しくない」とでもいうべき中国語。相当するよい日本語がないので、今でも好んで使っています。

*5:といっても、地上波のデジタル化を行い、またこれからの地デジで経営が悪化すると予測される地方局の支援問題も見えてくるフジテレビとして、これは「いくばくか」なんて言ってられる額ではないが。

*6:実際の価値生産とバランスがとれない、「儲かりそう」という期待感だけで金融市場からの資金調達は、「バブル」であるという考えから、それが企業経営上如何に「うまい方法」だとしても私は否定する。

*7:・・・たしか鹿内Jr.登板時にも似たようなコメントがあった気がする。よく考えると「第2のスタート」という台詞はそこら中にあるが、「第3の」とか「第4の」というのはあんまり聞かない。インパクトないのかいな?

*8:ここでは、購入した企業の利益率を上げる能力をもった資本を産業資本といい、そうではなく、市場におけるキャッシュアウトや見た目だけのシナジー期待で株価を維持・上昇させようとするような資本効果での利益を得るのみの資本を金融資本と呼んでいる。

*9:「第2の」は、もちろんモー娘。です。