日々是雑感

 組織と個人の関係というのは、権力関係ではなく、何よりも共生関係だと思っている。個人が組織を足枷と思うなら、やめればいい。組織が個人を要らないと思うなら、クビにすればいい。個人が組織を必要だと思うなら、媚びればいい。組織が個人を必要だと思うなら、遇すればいい。労働市場とはよくいったものだ。需要と供給の力関係で決まる交換価値が人間の本当の価値ってやつ*1を代替していく。ならば、そこから生じる「剰余価値」は誰のところに行くのかね?



話題、1。ライブドア×CX事案以降、いくつかの買収話を聞く。コンテンツ業界の最大の特徴である強固なコミュニティ性は、時として資本の論理を越えて、買主を拒否し、分散していく。資源分配のゆがみをただして価値創造の最大化を実現するための資本主義的手法である企業売買が産業組織を壊していく。企業を活かす買収のあり方、企業を殺す買収のあり方、それを考える時なのだろうが。



話題、2。Hotwiredの原稿をアップした。その中でも触れているのだが、コンテンツは劇場社会の中での娯楽サービス業へと変容している。ならば、劇場型資本主義というのもあるのだろう。バブル経済と劇場国家論とポップブームとメディアミックスの開始とは、多分、底流で繋がっている。そう感じる、ある出会いがあった。僕はもちろん劇場型資本主義ではなく、劇場型娯楽を商品として売るノーマルな産業資本主義を標榜するのだが。



話題、3。地上波デジタルテレビのコピーガードが米国の裁判で否定された。メディア産業主義がよく理解されているかの国では、コンテンツには関係なくメディアとしてのコピーの是非が、当該メディアへの投資の大小によって判断される。電波って、単なる公共物やんか、ってのが今回の裁判の論拠だ。よって、CATVならコピーガードOKなんだと*2。コンテンツはこれを前提に露出メディアを選ぶ、言い換えれば、米国ではデジタル地上波はほとんど最後に選ばれるウィンドウになるわけだ。理屈では素直だよな。それに引き替え、我が国では・・・




 それにしても、ミーハーな話題がない雑感だな。
 どうせだから、一応、一言だけミーハーなことを書く。中山忍は、最高だぜ!*3



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*1:もしそんなものがあるのなら

*2:CATVはせっせと投資して流通路を作ってるから。

*3:いや、単に辻仁成ネタで中山美穂をテレビでみたら、やっぱり忍ちゃんのことを言いたくなっただけ、っだよ〜ん