香港のちょっと行き過ぎな人達
ちょっと前から昔の仲間がやってる事実上クローズド*1なBBSに参加している*2のだが、そこで、香港の同人誌即売会が参加者に作品のオリジナル証明として生原稿と印刷伝票の提出を要求しているというブログ記事に遭遇した。
げげげげ〜っ!
アホちゃうか?
論理的に、同人誌即売会がオリジナルしか出させないというのは、おかしい。著作権法が親告罪になっている理由でもあるけど、そもそも他人に使われてもよい、という人がいるかもしれないことを忘れてはいけない。せいぜいが、後で問題になった時のために、事実としてどういうことだったかは登録しといてよね、ってなくらいだろう。もし登録しないヤツがいれば、最も不利益に判断されてもしょうがないということくらいだ。オリジナルとみなされるやつしか同人誌を出しちゃいけない*3というのは言い過ぎだ*4。
中国全体の著作権保護運動の一環じゃないか、という話もあったが、それは行き過ぎっしょ。圧力の一端にはなってたかもしれない日本政府の海賊版対策施策担当官だった人間(俺だ、俺)が言ってるんだから、間違いない。
同人誌よりも、各地方級政府の管理する出版社と印刷設備を取り締まって、商業流通に乗っかってる海賊行為の方を止めろというに。香港の、しかも同人誌だと?対処実績を作るために弱いヤツから先にやったろう、ってな了見がけしからん。
ま、コンテンツ産業国粋主義的*5には、これで自由空間、コミケの地位は揺るぎない、とニンマリするものではあるのだが。
それにしても、どこの世界も、不真面目*6な役人は本当に無粋で、頭痛のタネであるな。そんな輩はほっといて、自分だけ、とりあえず前進。
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*1:システム上は全然オープンなんだけど、関係ない人はそんなとこ誰もアクセスしないから、結局、クローズドみたいなもんだということ。東京砂漠は、人はいるのに、誰もが独りなんだよね。なーんて言ってみたくなるようなことと同じこと。うん。
*2:99%ROMってますが。
*3:いや、ここでちょっと論理が飛躍していて、同人誌即売会に出るということと同人誌を出すということは違うんだけど、即売会に出るために同人誌を出すと考えると、ま、いっしょくたにしてもいいかなー、っと。
*4:ま、イベントプロデュース的観点から、そういうイベントにしようと考えること自体はアリだと思うけど、それで客が逃げてもしらね。
*5:もちろんシャレなんだけど、本当に世の中には「輸出振興〜!エイエイオー!」みたいなコンテンツ国粋厨がいるから恐ろしい。これも、俺が、最近政府を離れたことのメンタルな意味での理由になっている。
*6:不真面目とは、公的責任に対して不真面目であること。こういう人には共通の特徴が見られる。一つ、上司の命令のような組織的責任については真面目であること。もちろん、組織的責任が公的責任に沿うものであるかという検証はそっちのけ。一つ、形式的成果(中身無し)を山ほどあげて手柄のように言いたがること。その被害者は本当にかわいそうだ。一つ、「がんばった」ことを評価基軸にしたがること。ま、それは自分を救うためのエクスキューズとして使いたいからなんだけど。まぁこんな人にはなりたくないわな。