wii勝利宣言か?
ここしばらく、ある業界人が言っていた「wiiがSTBのスタンダードになるかもね」という言葉が頭から離れない。
いうまでもないことだが、2006年に始まった次世代機戦争は、ゲームコンソールとしての覇権を争っているわけでは半分なくて、もう半分はテレビ向けネット利用端末(STB)の覇権を争っている、XBox360なんてモロだし、PS3はそれ以上のところ*1を狙っているし。そういう意味では、その中で唯一、徹頭徹尾ゲーム機なんですよ〜と言っているのがwiiだったりする。だから、wiiがもしSTB戦争の勝者になるとしたら、そんな皮肉なことはない。
しかし、この三機種の出来の違いを最も左右しているのがリモコンだろうと思う。XBox360もPS3もゲーム用リモコンをワイヤレスにしたものと、テレビのリモコンにゲーム機向けボタンを追加したものを併用するというアプローチを採った。しかし、wiiは、全く新しいものを提案してきた。
このリモコンがすごい。というか、まだ入手してないんでなんなんだけど、すごそうだ。まず、理にかなっている。
没入型メディアは両手でもいいが、テレビ系端末は所詮ながらメディアの末端なので、片手で気軽に操作できなくてはならないのだ。そこで、ワイヤレスゲームコントローラのアプローチは落ちる。
次に、STBの機能はネット端末の延長にあるから、画面上の二次元空間で適切な選択を効率よくできる機能が必須だ。携帯電話の十字キーも一つの選択肢ではあるが、なにぶんキーストロークが増えてストレスフルなことが問題だ。だから、テレビリモコン系のアプローチは弱い。
そのどちらも満たす新しい解、それがwiiのアプローチだ。
おまけに、wiiは安い。だいたい、GameCubeからMPUが進化していない*2。
wiiを支えるのは、MPUでもグラフィック性能でもなく、練り上げられたこのコントローラと、そしてなつゲーなどに生命を吹き込むゲーム配信プラットフォームである。
そして、PPCG3系は、今でも十分実用的なMPUである。Javaを積むとかいろんな芸当ができる。当たり前だが、LAN対応だし、ひょっとしたらPPC時代のMacの遺産に少しは使えるものがあるかもしれない。いずれにせよ、テレビセットメーカがテレビに搭載するには二の足を踏むような今すぐに実現できるということは事実だ。
ニクい。実にニクい戦略だ。
AppleTVに勝てるのはwiiだけとみた。
ただ、こんな風に比較されるのは、任天堂はいやがるだろうなぁ・・・
そんな偏屈で真面目な任天堂という会社が愛おしいこの頃である。
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