人生ゲームのカスタマイズサービスに思う。

 コンテンツとコミュニケーションの間にある相互影響を理解するところから、コンテンツの理解は始まる。
 コンテンツはコミュニケーションの後形質として生まれる、まさに疎外されたコミュニケーションである。コミュニケーションはコンテンツという刺激から生まれる二次的生成物で、しばしばある。
 人生ゲームが個人用にカスタマイズサービスを始めるそうだ。あなただけの人生ゲーム、である。コンテンツ学的には、これは当たり前田のクラッカーな進化である。


 でも、これ、具体的にどういう需要があるのかな?第一弾は「フォー・ブライダル」ってことだけど。自分で自分のを作る、ってのはかなりナル入ってるよね。結婚式のプレゼント?少し早いんでないか。結婚は、そこから先が長いってーの。金婚式のプレゼントなのかなぁ。結婚4年目としては、ちょっと実感ない。
第二弾は何だろう?還暦や家族の記念日って記事には書いてあるけど・・・。還暦かぁ。それもアリかな。定年退職の贈り物?リアルっぽいけど、なんか寂しい。
で、一つ言えることは子供が買うものではないということだ。


 コンテンツの複製と流通産業はしばしばマスコミといわれる。マスコミが個別のコミュニケーションにくらべて圧倒的に優位なことは、そのコストパフォーマンスである。そこで、制作費がかかるコンテンツについては、規模の経済が働くことになる。裏返すと、マスコンテンツを個別のコンテンツにしていくためには、それに見合った供給側の収益が必要だということだ。
 収益を上げるには、収入の増加と費用の逓減と二つの方法がある。このカスタマイズされたコンテンツにそれだけのお金を払う需要側の行動、and/or、それを実現するためのコスト圧縮が、この個人向けカスタマイズコンテンツを可能にする。
 最近では、iPodの刻印サービスなんかがこれに近いんだろう。これは、後者の調整、つまり直販サイトによる流通コスト圧縮が可能にしたサービスだ。


でも、こうして流通コストを抑えて、コンテンツそのものの個別化に向かうのが、一つの流れだ*1。そういうことだ。




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*1:特にインターネットが普及した現代は。