アップルというコンテンツ

 公言しているが、僕はアップルユーザーである。AppleII j-plus以来なので、実に四半世紀以上の*1。まぁ、アップルも相当変質しているから、同じ気持ちでアップルユーザーはしていないけど。


 で、Mac World Expoでのジョブズのキーノートスピーチまであと2日*2なのである。毎年その前には話題になるが、今年も、新製品予測でそこここがかまびすしい。2ちゃんねるのニュース速報+ナビサイトでトップヒットとったくらいだから、すごい過熱ぶりである*3Macは市場シェア10%もないのに。
 でで、ふと思ったのだが、これがアップルというコンテンツなんだよね。毎年こういう幾度かのチャンスの前に、ジョブズか何を打ち出すかでわくわく数日を過ごす*4。こういう感覚がアップルというコンテンツのとても重要な一部なんだろう。


 今、コンテンツは、一つの情報の塊から、それを紡いで生まれる体験そのものへと抽象化し、拡大してきている。これは他ならぬメディア産業、コンテンツ産業の、メディアミックス戦略の帰結なのだが、アップルはそういう意味でコンテンツとして一歩進化したらしい。


 逆に、コンテンツをダウンサイジングして、自分でそれを再構成するという楽しさもまたある。Winマシンはこっちかな?どっちがいいとか高度だとかいうことではない。しかし、アップル以外のコンピュータベンダーは、そうしたあり方ができなかった*5


 コンテンツ産業の研究者としては、興味深いことだ。





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*1:実は、大学生の時、1年くらいAmigaに浮気した。AppleIIからMacintosh SE/30への以降の途中である。それをさっ引いても四半世紀以上というのは嘘ではないのだが。あー、俺も年とったもんだ。

*2:なぜかキーノートスピーチは、いつもExpo2日目。ホント、なんで?

*3:余談だが、今年の最大の話題は(っていうか毎年話題になるんだけど)、薄いモバイルMacである。「出ない」と公言するコラムも出てたりして、もうみんな楽しんでいるのねー。でも、出たら、僕は、買う。ポチッとな、の準備はできている。

*4:こういうことを書くと、「文化祭は前日が一番面白い」といううる星やつらビューティフルドリーマーの主張を思い出す。ホント、その通りだ。

*5:しなかったのかもしれない。部品や技術を作る企業や、トータルソリューションサービスを提供するような会社では、あまり意味がないだろう。