福田首相退陣

http://woman.nikkei.co.jp/Photo/n1/20080902axb92011_02.jpg色々な人が色々なことを書いているので、もはやコメントするまでもないが、やっぱ書きたい。
まず、福田首相は非常に合理的な人だったのだと改めて思った。
福田首相にはリーダーシップがない。国民に対して訴えるものがない。そう指摘する人は多い。だが、それはどうも違っているように思える。
ちょっと考えてみてほしい。福田首相は、自民党という官僚組織の内側の力学で生まれた首相だ。リーダーシップは自民党の国会議員、或いは党員に対して発揮すればよい問題で、国民は関係ない。そう考えれば辻褄は合う。
そもそも、福田首相自民党のお歴々から出馬を懇願され、総理になった。いわば御輿に乗ったわけで、当然それをとことん支えるのが担いだ方々の義務である。ところが、そうはならなかった。だから辞めた。(国民から見れば腹に据えかねることだろうが)まぁスジは通っている。
だから、福田首相個人を天秤はあえて責めない。
しかし、政権を投げ出す首相を生み出したシステムのことは、責めよう。問題を何度解いても間違える時、問題はその解き方そのものにあるはずだからだ。
天秤は、単純なことだと思う。国民に対して責務を負う人間を生み出すには、それを国民が生み出さなくてはならないということなのだ。つまり、首相公選制しか解はないのである。
あぁやはりそうなのか。

・・・といいつつ、それとも官僚制を是認し、全く新しい、民主的なリーダーシップの役割をむしろ制限するような国のしくみを作るという方法もなくはない。やってみるかい?