おめでとうTAP

 またまたプリキュアネタというのは40男としてどうよ?と自問自答しながら書いているのだが、東映アニメフィリピン=TAPがついに一山越えたようだ。というのも、15日放送のフレッシュ!プリキュアで、ついに作画監督としてポール・アンニョヌエポ氏がクレジットされたからである。
 すでにアニメの制作工程がリージョナル化されて久しいが、韓国や中国という流れの中で、業界最大手の東映アニメはなぜだか*1フィリピンに小会社を置いて国際化を進めてきた。その子会社がTAP。
 プリキュアシリーズではTAPがかなり前面にでてきていて、原画までTAPスタッフの名前がクレジットされたのだが、作画監督だけはずーっと日本人の名前が載せられていた。これについては、実はアンニョヌエポ氏やフランシス・カネダ氏が作画監督をやっていて、でも外国人名だとちょっとということで、ある種のブランド戦略で日本人の名前を出しているのだという噂もしばしば耳にしたところであった。
 それが、ついに、アンニョヌエポさん、作画監督正式クレジット!
 おめでとう!
 天秤は全く私的にアニメやマンガの国際化(リージョナル化)を支持している*2ので、これは嬉しい。
 おっと、一言言い忘れた。そして、頑張れニッポンである。





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*1:天秤の理論によれば、日本−韓台−日中韓−東アジア拡大中華圏(タイ、ベトナムなど)−全東アジアというように日本型のセンスは拡大していくので、思いっきり日本型商品の開発センターを作るなら、フィリピンという選択肢はかなり後ろになる「はず」だからである。あくまで「はず」だし、根拠もはっきりしないから、ちょっとこれはキチンと検証せにゃならんよな、研究者としては。

*2:つまり、日本製品の海外進出論ではないということだ。成熟したアニメ、マンガ産業では、東アジア全体で自国向けの作品を作り、消費し、その中でグローバルプロジェクトが国を超えて力を持つだろうと思う。これは文化と産業の伝搬過程であり、輸出という視野の小さいところで喜ぶ問題ではないのだ。