で、ディケイドなんだが
で、仮面ライダーディケイドがはじまった。
あ、恐縮だが、この項もネタバレを含むので、なんならとばしてください。
毎年、平成仮面ライダーの最初は違和感がある。今年の違和感は、ストーリープロットそのものと、そしてあのライダーのデザインである。
まずデザインからだが、もうあれはヤケじゃないかと思うしかないデザインである。なんか人型にカードを刺していったらこうなっちゃったよ〜、みたいな。携帯電話の電波がバリ3?みたいな感じでもある。なんだかなぁ。唯一、「非対称」デザインは評価しているんだけどねー。
ただ、こういうのって実際に放送が始まると、ある程度のしきい値を越えていればどうでも良くなるので、あんまりここだけ突っ込んでもしょうがないんだけど。
そして、ストーリープロット。
もう、ヤケでしょ、みんな(笑)。第1話みたけど、もう倉庫にあったシリーズの造形物動員しまくりというのが泣けて泣けて*1。
うちのかみさんが「なんで渡でてるの?」っていうけど、そりゃまぁ前作の主役だから、ちょうど拘束かけてた最中なんで登場御願いしました、っていう「事情」しか合理的理由がないしねぇ。もう、後ろ側の「大人の事情」がスケスケで。本業のコンテンツ産業研究者という目から見れば楽しめないこともないけど、作品は本来そうして楽しむものじゃないだろうよ(苦笑)。
まぁこういうのは第1話でどうこういうものじゃないから、とりあえず見るけどさ。でも、第1話にしてもチープだったよね〜。主人公&ヒロイン*2の演技はぐだぐだ。「笑いのつぼ」って何ですか?それ伏線ですか?回収しますか?もう頭痛がしてくる。
ただ、まぁ「祭り」ですからね。バジンさま見れました、いきなりカブトです、よく見ると響鬼の魔化魍ってCGとしてはよかったよなぁと再発見する、ハイハイ、それでいいです。
一つ気になったのが、9つの地球が衝突していくCG。ディケイドの話を最初に聞いたときに頭をよぎったのだけど、スタッフの中にムアコックのエターナルチャンピオンシリーズに傾倒していた人はいないか?どうにもこの天体のCGが「百万天体の合」を彷彿とさせてしまうのだよ。世代の情報空間ってどこかでシンクロしている*3からねぇ。
一つだけ救いなのは、キバの最終回と違って、最初から「祭り」だと自己規定してやっているから、こちらにもその覚悟ができているということ。
「全てを壊す。創造はそこからしか生まれませんから」というのには賛成するが、ぜひ「創造」をきちんとしてもらいたい。創造を口実に、単に「破壊」を楽しむだけの輩が多すぎると思うからさ。
だけど、オレはガンバライドはやらない(笑)。
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*1:ひょっとしたら経営陣にすれば新作着ぐるみ作らないでいいじゃん!とか思ったかもしれないけど、補修とか、輸送とか考えると、それなりにコストかかったでしょ?と慰めてあげたくなった。ホント。
*2:余談だが、この娘の顔がしょこたんを若返らせて上からと左右から一回ずつ木槌で打ったように見えるのは気のせいか?あー、気のせいかな?
*3:これは芦田豊雄大先生の弁でもある。これを天秤が実感したのが「エヴァンゲリオン」の時で、僕としては80年代初頭の「ムー」、「トワイライトゾーン」ネタのオマージュにしか見えなかったものが、少年少女には「新鮮」だったらしいということを知って、びっくり、かつ、こう思ったもの。